中年が肥満になり易い仕組み
中年になってくると、肥満になることが増加しますが、肥満の原因になっているのが基礎代謝です。
成長期の人は身体を成長させるために、生命活動の基本単位となる基礎代謝が活発です。
基礎代謝が活発になっていると、カロリーがたくさん消費されます。
これに対して中年は、身体の成長がストップした状態です。
すると基礎代謝が減少するために、カロリーがあまり消費されなくなります。
このような仕組みがあることから、女性は肥満になることが多いのです。
筋肉トレーニングで基礎代謝のアップ
その点で基礎代謝をアップさせる肥満治療を行うと、中年の女性であっても肥満を防ぐことができます。
そこで肥満外来で勧めているのが、筋肉トレーニングによる肥満治療です。
男性と女性を比較すると、体脂肪量が少ないのは圧倒的に男性のほうです。
そうした男性の体脂肪量の少なさの背景として、筋肉の量の多さが指摘されています。
体内におけるエネルギーの消費のうち、筋肉の占める割合は高率です。
そのため筋肉トレーニングを行うと、基礎代謝のアップが期待できます。
運動器の退行性変性に注意が必要です
ただし中年ですから、運動器の退行性変性が存在していることに注意が必要です。
例えばアキレス腱断裂は、中年になると急速に発症する確率が増加します。
これは中年になることによって、アキレス腱の退行性変性が始まっていることに起因します。
退行性変性を起こした運動器であれば、大きな損傷を起こすのに、軽いストレスでも十分可能です。
したがって肥満外来では、中年の女性に対して細心の注意を払って、筋肉トレーニングを指導します。
肥満治療は、肥満を改善するための治療です。その中の1つに食事療法があります。その人の肥満の程度に合わせて、エネルギーコントロールを行います。